「夫や妻の不倫相手に慰謝料を請求したいけれど、何から始めればいいの?」
「いきなり連絡しても大丈夫?請求書には何を書けばいい?」
と悩んでいませんか。
不倫相手への慰謝料請求は、相手の特定、証拠の整理、請求内容の検討、書面での請求、交渉という順番で進めるのが基本です。
話し合いで合意できなければ、民事調停や訴訟を検討します。
ただし、不倫の事実があっても、相手が既婚者だと知らず、知らなかったことに過失もない場合や、不貞行為の前から夫婦関係が破綻していた場合などは、請求が認められない可能性があります。
この記事では、不倫相手へ慰謝料を請求する方法を、準備から解決まで順番に解説します。
不倫相手に慰謝料を請求できる主な条件

手続きを始める前に、慰謝料請求の前提を確認しましょう。
一般的には、次のような点が重要になります。
不倫相手が既婚者だと知らず、知らなかったことに落ち度もない場合には、損害賠償義務を負わない可能性があります。
また、不貞行為より前に婚姻関係がすでに破綻していた場合も、原則として慰謝料請求は難しくなります。
請求条件を詳しく確認したい方は、先にこちらの記事をご覧ください。
関連記事:浮気で慰謝料請求できる条件は?配偶者・不倫相手に請求できないケースも解説
不倫相手に慰謝料を請求する7つの手順

不倫相手への慰謝料請求は、感情のまま連絡するのではなく、必要な情報と証拠を整理してから進めることが大切です。
1.不倫相手の氏名と住所を確認する
書面を送り、調停や訴訟を起こすためには、原則として不倫相手の氏名と住所が必要です。
勤務先やSNSのアカウントだけでは、同姓同名の別人と取り違えたり、裁判所から書類を送れなかったりする可能性があります。
自分で調べる場合も、住居への侵入、不正ログイン、なりすましなどは避けてください。
相手を特定できないときは、手元の情報でどのような確認方法があるかを弁護士や探偵へ相談します。
自分で確認できる範囲と、探偵・弁護士へ相談する目安は、浮気相手を特定する方法と相談先で詳しく整理しています。
2.不貞行為と相手の認識を示す証拠を整理する
相手が不倫を否定した場合に備えて、不貞行為を裏付ける証拠を整理します。
さらに、不倫相手へ請求する場合は、相手が既婚者だと知っていた、または知ることができたと分かるやり取りも重要です。
一つの資料だけで十分とは限りません。取得した日時や経緯を記録し、複数の資料が同じ出来事を示すように時系列でまとめましょう。
関連記事:浮気の証拠になるものとは?有効な証拠・弱い証拠をわかりやすく解説
関連記事:証拠がないと慰謝料は請求できない?浮気の証拠が足りないときの対処法
3.請求相手と請求金額を検討する
不貞行為による損害については、状況により配偶者と不倫相手の両方へ請求できる場合があります。
ただし、同じ精神的損害について二重に慰謝料を受け取れるわけではありません。
配偶者との婚姻を続けるのか、離婚するのか、すでに配偶者から支払いを受けたのかによっても、請求方針は変わります。
請求額は、不貞行為の期間や回数、夫婦関係への影響、離婚の有無など複数の事情を考慮して検討します。
インターネット上の相場だけで決めず、自分の事情に合った金額かを弁護士へ確認すると安心です。
4.書面で慰謝料を請求する
準備が整ったら、不倫相手へ慰謝料を請求します。
電話や対面でも意思は伝えられますが、後から「言った・言わない」にならないよう、書面で請求内容を残す方法があります。
請求書には、主に次の内容を記載します。
内容証明郵便を利用すると、いつ、どのような内容の文書を、誰から誰へ差し出したかを証明できます。
ただし、内容証明郵便を送っただけで、不貞行為や支払義務が確定するわけではありません。
5.金額や支払方法を交渉する
相手から返答があったら、金額、支払期限、一括払いか分割払いかなどを話し合います。
相手が不倫を認めても、請求額について争うことがあります。
感情的なやり取りを続けず、自分が合意できる条件と譲れない条件を整理しておきましょう。
相手の自宅や職場へ何度も押しかけたり、家族や勤務先へ不倫を言いふらしたりすると、別のトラブルにつながるおそれがあります。
6.合意内容を書面にする
話し合いがまとまったら、慰謝料の金額、支払日、支払方法、分割払いが遅れた場合の扱いなどを合意書に記載します。
口約束だけでは、後から合意内容を確認できなくなる可能性があります。
分割払いなどで将来の不払いが心配な場合は、強制執行認諾文言付きの公正証書にする方法もあるため、弁護士や公証役場へ確認しましょう。
7.合意できなければ民事調停や訴訟を検討する
相手が不倫を否定する、請求を無視する、金額で合意できない場合は、民事調停や訴訟を検討します。
民事調停は、裁判所の調停委員会が間に入り、話し合いによる解決を目指す手続きです。
合意に至らなければ、調停不成立となる場合があります。
訴訟では、請求する側が主張を裏付ける証拠を提出します。
請求額や相手の住所などによって申立先や必要書類が異なるため、具体的に進める前に弁護士や裁判所の案内で確認してください。
不倫相手へ請求するときにやってはいけないこと

慰謝料を請求する権利があると考えていても、どのような手段を使ってもよいわけではありません。
強い言葉で支払いを迫ると、脅迫や名誉毀損など別の問題へ発展する可能性があります。
相手と直接やり取りすることが不安な場合は、早めに弁護士へ相談しましょう。
探偵と弁護士のどちらへ相談すればよい?

相談先は、今困っていることによって異なります。
- 不倫相手や行動を確認し、証拠を集めたい:探偵への相談を検討
- 請求できるか判断したい、金額を決めたい、相手と交渉したい:弁護士へ相談
探偵は証拠収集を行いますが、依頼者の代理人として慰謝料の交渉をすることはできません。
弁護士は法律相談や交渉、裁判手続きを扱えますが、日常的な行動調査が必要な場合は探偵への依頼を検討することがあります。
関連記事:探偵に相談だけでもいい?無料相談で聞けることや依頼前の注意点を解説
関連記事:探偵は何を調べられる?調査内容や証拠、調査報告書について解説
不倫相手への慰謝料請求でよくある質問
配偶者と離婚しなくても請求できますか?
離婚しない場合でも、不倫相手へ慰謝料を請求できる可能性はあります。
ただし、離婚した場合と比べて婚姻関係への影響が小さいと判断され、慰謝料額に影響することがあります。
不倫相手の住所が分からなくても請求できますか?
電話やメールなどで請求の意思を伝えること自体はできます。
しかし、内容証明郵便の送付や裁判所の手続きを進めるには、原則として相手の氏名と住所が必要です。
勤務先しか分からない場合を含め、合法的な特定方法を専門家へ相談してください。
慰謝料請求は自分でもできますか?
自分で請求書を送り、交渉することはできます。
ただし、請求条件や証拠が十分か分からない場合、相手が代理人を立てた場合、感情的な対立が強い場合は、弁護士への相談をおすすめします。
相手が無視したらどうすればよいですか?
回答期限を過ぎても連絡がない場合は、再通知、弁護士を通じた交渉、民事調停、訴訟などを検討します。
無視されたからといって、自宅や勤務先へ何度も押しかけるのは避けましょう。
まとめ
不倫相手へ慰謝料を請求するときは、相手を特定し、証拠と請求条件を整理してから、書面で請求する流れが基本です。
- 不貞行為だけでなく、相手が既婚者だと知っていたことを示す資料も確認する
- 請求額と請求相手は、離婚の有無や配偶者からの支払いも含めて検討する
- 合意した内容は口約束にせず、書面へ残す
- 話し合いで解決できなければ、民事調停や訴訟を検討する
- 脅迫的な請求、職場への押しかけ、SNSでの公開は避ける
まずは手元の証拠と、不倫相手について分かっている情報を時系列で整理しましょう。
証拠が足りない場合は探偵、請求の見通しや交渉については弁護士へ相談すると、次に取るべき行動を判断しやすくなります。
調査で証拠を集める段階と、慰謝料請求を進める段階では相談先が異なります。次に取るべき行動で迷う方は、探偵と弁護士のどちらに相談するべきかも参考にしてください。


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